『メリダとおそろしの森』(原題:Brave)は、2012年にアメリカで上映されたPIXAR製作のフル3DCGアニメーション作品です。
CG製作会社のPIXARが、人間の、しかも女性を主人公にした初の映画を登場させたのです。PIXAR社以外のディズニー作品、『アナと雪の女王』や『塔の上のラプンツェル』とは、全くキャラクターの外観が違いますが、むしろPIXARらしくて素敵です。
『アナと雪の女王』のアナや、『塔の上のラプンツェル』のラプンツェルがそのまま、セルアニメの美しさをそのままに、3Dになったのに比べて、『メリダとおそろしの森』のメリダは、独特の3Dキャラクターという感じです。いい意味での個性がキャラクターがたくさん登場し、非常に見ごたえのある作品です。
世界中で大ヒットし、歴代CG映画の興行収入でも、18位(2014年7月現在において)という成績です。PIXAR作品の中でも、『カーズ2』『トイ・ストーリ』『レミーのおいしいレストラン』『ウォーリー』よりも売れた作品です。但し、日本においては、歴代PIXAR作品中、最低の興行成績となっています。
何がいけないのでしょうか?いや、わかりますよね。タイトルです。おそろしの森って、何?、一体誰をターゲットにしてそんな名前つけてしまったのでしょうか。原題どおりのBrave(勇気)の方がまだよかったです。きちんと映画タイトルの意味もわかりますし、おそろしの意味って・・・折角素敵な映画なのに、配給が失敗するとこうなってしまうんですね。
<公式:メリダとおそろしの森 特別映像>
メリダとおそろしの森 あらすじ
スコットランドのとある国を舞台にしたプリンセスストーリーです。王女のメリダは、子供の頃から野山を駆け巡るのが好きで、元気で明るい女の子です。しかも弓の名人で、その技量は男性にも負けません。
そんなある日、昔の王国によくある政略結婚の為のお披露目がひらかれ、3人の王子候補と武勇を競う事になるのですが、何とメリダが自身が優勝してしまいます。
その結果に、母エリノア王妃は腹をたててしまいます。しかし、メリダも一歩譲りません、激しく口論したメリダは城を飛び出し、森の中で魔法使いの魔女と出会うのですが、そこで飛んでもない、魔法の依頼をお願いしてしまうのでした。
さて、メリダのお願いした魔法とは、母との確執に決着はつくのか、そんなメリダの成長を描いた作品です。
メリダとおそろしの森 感想
メリダ、カッコいいです。ディズニー作品に登場するフワフワした感じの女性達とは外見から、中身まで全然違います。(最近のディズニー作品の女性達も強いキャラが多いですから、もうそんなに珍しくないかもしれませんね)特筆べきは、髪型でしょう。CG作品ならではのきれいな赤毛のクリンクリンした髪型、きっと2D作品では表現出来ないですね。
さて、メリダとおそろしの森ですが、ゲーム好きな方なら、ゼルダの伝説をイメージしてしまうような世界感です。弓を使うし、森の中には不思議な青い炎、もうこれだけで、ファンタジー作品です。
ちょっと設定に小難しい部分があり、子供向けの作品ではないかもしれませんが、その分大人は十分楽しめるのではないでしょうか。アニメーション、音楽、ストーリー展開どれをとっても素晴らしいです。いや本当に夢中になれる作品です。
ネタバレになりますが、『アナと雪の女王』が素敵な家族愛(姉妹愛)を描いた作品で社会現象になるまで、大人気ですが、『メリダとおそろしの森』も母と娘の絆を描いた、家族愛がテーマのお話です。
2012年にこんな素敵な作品が、『アナと雪の女王』よりも早く登場していいたんですから、まだ観てない方は比べて鑑賞すると面白いかもしれませんね。
キャスト
王女メリダ:ケリー・マクドナルド
大島優子
ファーガス王:ビリー・コノリー
山路和弘
エリノア王妃:エマ・トンプソン
塩田朋子
森の魔女:ジュリー・ウォルターズ
木村有里
日本では、声優に大島優子さんを起用し、その人気にあやかろうという戦略があったのかもしれません、ただ単純に、さばさばした大島優子さんがメリダのイメージに近かったのかもしれませんが、その効果はあまり出ませんでしたね。
CG技術
PIXARが作るとやはり、何もかもが桁外れに飛びぬけています。『アナと雪の女王』や『塔の上のラプンツェル』綺麗なCG映像ですよ、しかし、我を忘れて感動するような美しい映像かと言われるとそこまでではないです。
『メリダとおそろしの森』、森の美しさ、その奥行き感にため息が出ます。森が映画館のスクリーンいっぱいに迫った時、その美しさと迫力に圧倒されました。
映画館ならではの美しさを堪能出来たCG映像、こういう映画を観てしまうと、また映画館に足を運びたくなりますね。
メリダとおそろしの森 その他情報
日本ではいまいちの『メリダとおそろしの森』でしたが、世界ではきちんと評価されています。
第85回アカデミー賞 長編アニメーション映画賞とゴールデングローブ賞最優秀アニメーション映画賞を受賞するという快挙です。
本当にもったいないのは、その知名度の低さです。やっぱり日本語タイトルがいけてないんですね。私でしたら、『森と弓のメリダ』にしましたねが、これもいけてないですね・・・・
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