『怪盗グルーの月泥棒』(原題: Despicable Me)は、2010年にアメリカで上映された、フル3DCGアニメーション作品です。中味はとっても素晴らしい映画なのですが、主人公が中年のオッサンであると言う事と、ミニオンの人気が今ほどなかったので、日本では、それほど話題になる事もなくひっそりと終了してしまった作品です。
惜しいのが、『怪盗グルーの月泥棒』3D対応の映画館用に考えられて作られており、ジェットコースターのシーンなど、まるで乗っている気分になれるほど、アトラクション向けの映像が素晴らしいです。その体験が、もう家庭用TVだと半減してしまうのがもったいないです。
<公式:怪盗グルーの月泥棒 予告動画>
怪盗グルーの月泥棒 あらすじ
怪盗グルー、その名の通りのグルーは、怪盗です。しかし、世間のイメージに合うようなスマートでダンディな怪盗ではなく、盗みと嫌がらせが大好きな、ちょっと太めの嫌な奴です。
但し、そんなグルーでも一人は寂しかったのか、バナナのDNAで作ったミニオン達を子分にして、怪盗軍団を結成します。そして怪盗No1の名声を手に入れる為に、怪盗グルーが盗むと決めたのは何と月、そうです、夜空に浮かぶまんまるいお月さま。
そんな計画の最中、グルーはひょんな事から、3人の孤児の女の子を子分にする事になったり、ライバルの怪盗ベクターがあらわれたりと、大忙し、果たしてグルーの月泥棒の計画は成功するのでしょうか。
怪盗グルーの月泥棒 感想
怪盗グルーの月泥棒、隠れた名作、CG映画です。詳しいCGの感想は、この次の項目でより詳細に語りますが、何といってもお話が素晴らしいし、それに見合う世界感です。
映画、『ドラえもん』を観ているような、友情?の物語といえばいいのでしょうか? 嫌な奴が純粋な心の女の子にふれ合う事で、いい人になっていくというストーリー、いつでも少女の力はすごいですね。一瞬、映画『レオン』を思いだしたりもしましたが、少女の影響を受ける、中年のオッサンという部分以外の共通点はありませんよ。
怪盗グルー、頭はいいけど、何処かの頭のネジがはずれているような性格と、ヒーローには相応しくない体型、そんなアンバランスの主人公が映画途中から、カッコよく見えてしまうのです。映画『シュレック』が醜いと感じなくなるのと同じ、共感しているから素敵なのです。
また、脇役のミニオン達が、何気にいい味出しています。『怪盗グルーの月泥棒』面白くさせている影の功労者は彼らです。不思議な生き物ですが、はまると病みつきです。続編の『怪盗グルーのミニオン危機一発』もたくさんの面白い予告動画が公開されているのもわかる気がします。
怪盗グルーの月泥棒 キャスト
グルー: スティーヴ・カレル
笑福亭鶴瓶
ベクター: ジェイソン・シーゲル
山寺宏一
ネファリオ博士: ラッセル・ブランド
伊井篤史
マーゴ: ミランダ・コスグローヴ
須藤祐実
イディス: ダナ・ガイアー
矢島晶子
アグネス: エルシー・フィッシャー
芦田愛菜
『怪盗グルーの月泥棒』吹き替え版も面白い映画です。日本語の声優は、もうこの人しかいないだろうと思っていた笑福亭鶴瓶さんが見事にグルー役です。
体格も性格もグルーとまさに瓜二つ、ピッタリのはまり役は、日本語吹き替え版も十分に楽しませてくれる作品に仕上がっています。
怪盗グルーの月泥棒 CG技術
『怪盗グルーの月泥棒』、CGキャラクターの世界感といい、キャラクターアニメーションの面白さといい、『アイス・エイジ』を感じさせるものがあったので、てっきりブルースカイ・スタジオ製作のCG作品だと思っていました。
しかし、なんと違っていました。『アイス・エイジ』を大ヒットに導いた敏腕プロデューサーのクリストファー・メレダンドリが新しく立ち上げたCG制作会社イルミネーション・エンターテインメントの作品です。
日本で例えるのならば、長年ジブリ作品で宮崎駿を組んでいた、鈴木プロデューサーが、ジブリを離れ、他のアニメ会社で映画を作るようなイメージです。
だからですね。ちょっと『アイス・エイジ』の面影を感じるのは・・・きっと、製作スタッフも引き連れていたりするのでしょうね。
それにしても、CGキャラクターアニメーションは細部迄凝っていますし、映像の見せ方も、斬新です。
冒頭でも述べましたが、ジェットコースターのシーンだけでも、『怪盗グルーの月泥棒』映画館で観る価値のある映画です。
リバイバル上映があった時には、ぜひ3DCGを体感してみてはいかがでしょうか。
怪盗グルーの月泥棒 その他情報
三姉妹の三女役は、芦田愛菜ちゃんです。こちらも見事にはまり役です。さすが天才子役ですね。
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