宮崎吾朗監督作品、『山賊の娘ローニャ』、第7話の感想です。さて、今回はどんな展開になっていくのでしょうか。今回は、森の中でのローニャとビルクの不思議な体験のお話です。
『山賊の娘ローニャ』、文学小説としては物凄くいいお話なのかもしれません。というのも、今回、森は誰の者という問いかけがローニャとビルクの会話の中でうまれます。山の中に住む生き物も自分たちの物と思っている、少々強引なローニャに対し、ビルクは自然の節理がわかっているような大人の対応でした。
おっと思ったのは、そこまででした。後は、やはりアニメーションは凝っているのに、その素晴らしさが十分に活かされていないのは、今までと同様です。
今回、森の中をローニャとビルク、2人が歩くシーン、何とカメラが俯瞰気味(要は人物の上からカメラをクレーンで吊り上げて撮影しているような上からの描写)のカットがあるのです。ローニャの動きに合わせて地面の背景がきちんと奥に移動していくシーン、まさに3DCGで作っているから出来る事ですが、普通に横歩きするより、物凄い手間がかかっていますし、アニメーションの技量が問われるシーンでもあります。でも、何のメリハリもない部分でこんなシーン使って何の意味があったのでしょうか?
重要なシーンでそういうカットを使えば、メリハリがあってオウと思うんですけどね。また、霧の中の演出、てっきり霧の中を前に進んでしまうとその先は崖になっていて、危うく一命を取り留めたという、オチになると思っていましたが、ただ霧が晴れただけ・・・・演出には意図があるはずなのですが、原作がそうでしたら仕方ないですが、なんともちぐはぐな印象です。
そんなこんなで、こんなにも素晴らしい3DCGアニメーション、お話も面白くなってくれる事を祈るばかりです。