『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(原題Grace of Monaco)は2014年に世界各地で上映された、フランス・アメリカ・ベルギー・イタリア合作の実話をベースにしたフィクション映画です。
女優業からモナコ王室へと嫁ぎ、モナコ后妃となったグレース・ケリーの偉業を伝える映画です。派手なアクションがあるわけでもなく、斬新な演出もありませんが、国家危機を救った女性の勇気を描いた作品、いいお話です。
グレース・オブ・モナコ あらすじ
女優業から足を洗ってさえ、ハリウッドを代表する映画監督ヒッチ・コックから主演女優への依頼がある程の大女優グレース・ケリーは悩んでいました。
モナコ后妃になってから5年が経過しても、モナコ王室の風習に長年慣れずにいたのです。そんな時、人気絶頂の時に引退した女優業へ復帰する話が持ちあがり、喜ぶグレース・ケリーでしたが、そんな矢先フランスからモナコ国家滅亡の危機に扮する圧力をかけられてしまうのです。
そこでグレース・ケリーが取った行動は、フランス語を学び、モナコの礼儀を身につけ、モナコ国民から愛されるよう、努力を積み重ねるのです。
そして、フランスとモナコの危機的関係に対しても、グレース・ケリーがモナコ后妃の立場として、一世一代の女優業さながらの名演技を魅せるのです。
グレース・オブ・モナコ 感想
グレース・ケリーの巧みな外交手段でモナコの国家的危機を回避するという、史実がベースのお話を美しく脚色されたストーリにまとめられています。
グレース・ケリーが美化されすぎているといった声も聞こえてきそうですが、既に他界されていますし、当時、羨望のまなざしで注目されていた女優です。
思い出の中の記憶は美化されるとの同様、多少の脚色はあってもいいのではないでしょうか。
史実がベースなので、ネタバレも何もあまり関係ありませんが、グレース・ケリーが女優業以外で輝いていた時代を再現している映画として、注目をあびている作品です。
第67回カンヌ国際映画祭では、オープニング作品として上映もされていますし、グレース・ケリーファンにはたまらない作品である事、。間違いないです。
キャスト
グレース・ケリー : ニコール・キッドマン
レーニエ3世 : ティム・ロス
フランシス・タッカー神父 : フランク・ランジェラ
マッジ・ティヴィ:フォコン – パーカー・ポージー
注目すべきは、グレース・ケリーそっくりとなったニコール・キッドマンです。淑女がこれほど似合う女性がいるでしょうか。映画『アザーズ』でも、美しい演技でしたが、『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』、まさに何処からみても、后妃グレース・ケリーです。
当時のグレース・ケリーを知っている方は、きっと喜んでいるでしょうね。そういえば、映画館の客層は、高齢の方が多かった気がします。
グレース・オブ・モナコ 評価
時間軸がゆっくり進む映画です。ちょっと難しそうなモナコ王室、政治、経済の映画かと思っていましたが、グレース・ケリーの存在が華やかな作品へと昇華させてくれています。
歴史の授業でこういう映画を上映してくれたら、もっと歴史が好きになったかもしれません。そのような理由で☆☆☆☆です。
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